手足口病
手足口病は手のひらや足のうら、口の中と周り、臀部(おしり)を中心に5-7mmの小さな水疱(みずぶくれ)ができる疾患です。
手足口病の原因はエンテロウイルスの感染です。エンテロウイルスは複数のウイルス群を含みます。そのため同じ年に2回かかることもあります。
患者さんの唾液や糞便に原因ウイルスが排出され、それが他の患者さんの口から入ることで感染します。乳幼児が集団生活をする保育施設などでは集団感染が起こりやすいので注意が必要です。マスクの着用や手洗いの徹底、消毒などが効果的です。
治療法
ウイルスの特効薬はありません。約30%に37.5度程度の発熱を認め、数日で解熱します。熱などで体がだるそうなときは自宅で安静にしましょう。1週間くらいで水疱は痂皮化し茶色の色跡を残し脱落します。その後1か月ほどは糞便にウイルスが入っているため手洗いを心がけましょう。
口の中に水疱ができると痛みで水や食べ物が飲み込みにくくなることがあります。乳幼児は脱水に注意しましょう。
まれな症状としてエンテロウイルス71型による脳炎や髄膜炎があります。発症後2-3日目以降に高熱や頭痛、吐き気などが認められた時はかかりつけの小児科の受診が必要です。
コクサッキーA6感染の場合、症状がおさまって1か月後に爪が脱落することがありますが自然に新しい爪が生えてきます。