白癬(水虫)
水虫は白癬菌というカビ(真菌)の感染によって生じます。ゆびの間が痒くなったり、じくじくしたり足の裏の皮がむけたりして市販の塗り薬を使用しておられる方も多いと思います。一見水虫のように見えてもそうでない場合(自分は水虫と思っていらっしゃる方の4割は別の病気だったという報告があります)や、逆に全く気づかない状態で実は水虫だったということもあります。
私たち皮膚科専門医でも見ただけでは(視診)水虫かどうか100%の判断はできません。白癬菌は皮膚の角層に含まれるケラチンというタンパク質を栄養に寄生しているので角層の一部を採取し菌の検査をします。当院では医師と一緒に菌体を確認できるモニターを導入しています。白癬菌はいろんなところに感染します。足の皮膚に発症するものが足白癬(水虫)、爪は爪白癬(爪水虫)と呼ばれます。そのほか頭皮に発症するものは頭部白癬(シラクモ)、顔面は顔面白癬、体には体部白癬(ゼニタムシ)、股に発症する股部白癬(インキンタムシ)などがあります。
治療法
抗真菌薬の塗り薬を使用します。皮膚の角層が十分生まれ変わる約2-3か月間、広めに使用します。爪白癬には抗真菌剤の内服薬の効果が高いのですが、体の状態や年齢、服用中の薬によっては選択できない方もおられます。その場合は爪専用の塗り薬を使用します。