皮脂欠乏症
皮膚表面に存在する皮脂が減少することにより、角層の水分が少なくなり皮膚が乾燥している状態です。がさがさして浅いひび割れがみられることもあります。皮脂欠乏症は徐々に進行してかゆみが生じ、掻把して紅みを伴う皮脂欠乏性湿疹につながる可能性があります。皮脂の分泌量が減少している高齢者やアトピー性皮膚炎がある方に多くみられます。
治療法
皮脂欠乏症の治療は保湿剤を外用します。夏季はべたつきの少ないローションや泡タイプ、冬季はしっかりとカバーできるクリームや軟膏を選択するなど使い分けも大切です。皮膚に炎症の紅みがあり、かゆみで掻把している場合はすでに皮脂欠乏性湿疹の状態です。保湿剤に加えステロイド外用剤を使用し、かゆみの強い場合は抗ヒスタミン剤の内服をすることもあります。
日常生活で皮脂を過度に落とさないために気をつけることは入浴法です。38-40℃くらいのぬるい湯に10分くらいつかると体の表面のよごれはかなり落ちます。体を洗うときは石鹸をよく泡立て、手で泡をつつみこむように皮膚上をすべらせて洗います。体を拭くときはごしごし擦らずに押し拭きをして少し水分が残った状態で保湿剤を使用します。